ウクライナ避難民支援から多文化共生へ

 

2024年秋、一般社団法人GOJOplusは、日本財団の支援を受け、熊本県玉名郡玉東町役場にて外国人相談窓口を開設しました。

この記事では、この相談窓口ができたきっかけや、開設してからの様子について紹介します。

 

地域の外国籍住民への支援へ

当団体は玉東町役場と協働で、2022年8月より6世帯17人のウクライナ避難民を受け入れました。

避難民の方々が日本に来て1年ほど経ったタイミングで、役場の職員が、税金・健康保険・災害時の対応などについて説明する「フォローアップのオリエンテーション」を2日間にわたって実施することになりました。

このオリエンテーションには、ウクライナの方だけでなく、地域に住む外国籍住民も対象としたところ、税金や保険、在留資格について知りたい技能実習生など、さまざまな人が参加してくれました。

その結果、ウクライナの方々に限らず、より幅広い外国籍住民を対象とした支援が必要だと気づかされました。

 

 

フォローアップオリエンテーションの様子

 

 

外国人相談窓口の設置

そのことから、2024年10月、地域の外国籍住民や、彼らにかかわる日本人など誰でも利用できる「外国人相談窓口」を玉東町役場3階に開設しました。

 

 

                          毎週火曜日と木曜日の午前10時から午後3時まで(木曜日は事前予約制)窓口をオープン。

 

また、外国籍住民の多くが日中勤務で平日に休みを取りにくい状況を考慮し、窓口での相談の他、メール、LINE、Facebookでの相談や電話通訳を用いた多言語での対応も実施しています。

外国人相談窓口のちらし

 

 

言葉の壁をこえて支えるしくみ

 外国人相談窓口では、相談対応だけでなく、外国籍住民の方々が日本社会のしくみや文化を理解し、必要なサービスに自らアクセスできるよう支援しています。

たとえば、役場や町内の外国籍住民のニーズに応じて、日本語教育の案内や地域イベントのお知らせ、ごみの出し方などの情報を「やさしい日本語」や「多言語」に翻訳し、わかりやすくまとめた資料を作成・配布しています。

こうした取り組みにより、「知らなかった」「わからなかった」といった困りごとを未然に防ぐ、予防的な支援が実現できています。

これからも、一人ひとりに必要な情報が届くよう、町ぐるみでの取り組みを進めていきます。

 

 

 

 

地域にひらかれた外国人相談窓口として 

 外国籍住民の暮らしを支えるだけでなく、地域とつながるきっかけづくりの場として、相談窓口は少しずつその役割を広げています。

外国籍住民からは「地域スポーツ活動」や「地域収穫祭」といった地域イベントへの参加に関する問い合わせも多くあり、外国籍住民が「顔の見える地域住民」として地域行事に関わる機会も増えています。

 また、相談窓口は外国籍住民だけでなく、地域に暮らす日本人の方々にもご利用いただいています。たとえば、「近所の外国人を地域のイベントに誘いたい」「職場で外国籍の方を雇用したけれど、どう対応すればよいか」といったご相談もあり、実際の相談件数の約半数は日本人住民からのものです。

こうした日々の相談の中から、外国人向けの多言語資料の作成や情報提供方法の改善につながる動きも生まれています。

これからも、地域社会の中で外国籍住民と町民の皆さんをつなぐ「架け橋」となれるよう、町での活動を継続していきます。